本当にあったリアルな怖い話・恐怖の事件 ~現代の怪談~

なんだかんだで生きている人間が一番怖い・現代の怪談ともいえる本当にあった怖い話や恐怖の未解決事件です。

素人に女性器の写真を送らせるために考えた手口

バイト先で性感染症が流行っているとして本部の人間を装い素人に乳首や女性器の写真を送らせた男がいた。もちろん準強制わいせつ罪で逮捕されたわけだがその悪質な手口とはどのようなものだったのだろうか。

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聞きなれた電子音が鳴った。メールが届いたことを知らせるアラームだ。アスカかな、それともユリ?携帯を手に取り、メール画面を開くと、見たこともないような硬質な文章が目に飛び込んできた。
〈バーガークイーン本部総務部の石川と申します。平素のアルバイト業務、ご苦労様です。さて、さっそくですが、皆さんと同じ職場のアルバイト従業員から感染症にかかった方が出られました〉
ファーストフード店バ-ガークイーン」(仮名)でアルバイトをしていた18才のユミは、「感染症」という文字に目を奪われた。保健体育の授業で、「性感染症」を放置すると不妊症やガンの一因にもなると学んだばかりだった。「感染症」が「性感染症」とダブった。

〈皆さんにも感染の危険があります。本来であれば、すぐにでも弊社の指定する病院で検査を受けていただきたいのですが、緊急を要することでもあり、まずは画像診断で感染の有無を診断していただくよう病院と合意しています。指定の部位を携帯電話で撮影しメールの返信に添付して送付していただくようお願いいたします〉確患、緊急、検査…。見慣れないモニターの言葉に恐怖をかき立てられたユミはパニック状態に陥り、普段なら見向きもしないだろうメール内容を真にうける。『本部からの緊急メール』は、撮影部位を次のように指定していた。
〈①顔全体がわかるように(顔色を判断いたします)/②ノドのなるべく奥/③脇の下/④乳房全体/⑤乳首/⑥太ももの付け根、内側部分/⑦女性器全体/女性器の小陰唇部分〉
え、こんなところまで?と疑ったのは一瞬のこと・冷静な判断力を欠いた彼女は、「キスもセックスもしたことのない自分が感染するわけがない」ことに気付かず、指示どおりの部位に携帯のレンズを向け、パシャパシャとシャッターを切った。感染していなければいいけど…・ユミは自分の恥ずかしい部分をメールで送ることより、感染症への恐怖に身を固くしながら『本部』に返信した。
その後、『本部』からの連絡はなく、やがてユミは感染症の話も、自分の乳首や性器の写真を送ったことも忘れた。思ったより「反応」がいいことに、男は驚いた。確かに手間はかかる。

数え切れないほどのメールを送信し、電話では不審がる女性を相手に、時間をかけ説得した。もっともらしい落ち着いた口調、考える隙を与えない矢継ぎ早の要求で顔や口内を手始めに、徐々に上半身から下半身へと撮影場所を移していく・局部に至るまで1時間以上を費やしたことも少なくない。

が、お陰で手元には40O近い画像が集まった。半数が乳房や陰部の写真である・携帯電話のメモリーに保存した女の顔と局部を再生しながら行う自慰は、このうえもない快感だった。実は男には、わいせつ容疑で警察に逮捕された前歴がある。街で見かけた若い締麗な女性の後をつけ、一人住まいと判断するや後日、訪問。「東京都衛生局の者です」と名乗り、ドアを開けさせた。「いま、感染力の強い性病が発生しています。隣のお嬢さんも急遜入院しました。急を要するため、検査をお願いします」

相手に有無を言わさずパンツを脱がせ、写真を撮影・何人かで成功した後不審に思った女が通報、現行犯逮捕された。男は、その経験を元に今回の手口を編み出した・女と顔も合わせず、局部を開き、写真を撮り、メール送信したのは女自身。自分が強制的にパンツを脱がせたわけでもない。

「言ってみれば和姦」とうそぶいた。男は特定の異性と長く付き合うのが苦手な質だった。飽きてしまうのだ。しかし、風俗には興奮できず、援助交際にもスリルを感じない。一夜限りの『シロウト女性』との出会いがベストだった。とはいっても、痴漢したり、ましてやレイプするような度胸はない。

男が今回の手口を思いついたのは、ファーストフード店でハンバーガーを食っているときだ。『当店はBSEが疑われる輸入牛肉は使用しておりません』店内に「お客様へ」という張り紙がしてあるのに気づいた。当時はBSE騒ぎの真っ只中。ラーメン屋とはいえ、同じ飲食業をしている男は「大変だなあ」と思った。飲食業は過敏なまでに安全や術生に反応するからだ。

その瞬間、術生への過敏さを逆手にとったら…という発想が生まれた。家に帰り、ダメ元で大手のファーストフード店に電話を入れてみた。「本部の総務ですが」と切り出すと、「ああ、はいと身を固くしたような相手の声が返ってきた。

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「別の店舗で感染症を持った子がバイトでいましてね。急遼、全店舗の衛生検査を実施することになりました・急いでいるんで、一斉にバイトの子の電話番号とメールアドレスを教えてもらいんですわ」「そうですか。ファックスでいいですか」「あっと、ちょっと待って。ファックスはいま、別のお店からの資料が入ってて埋まってるんだ。しばらくかかりそうなんで、このまま電話でお願いします」個人情報規制法が施行されたというのに、ウソのようにうまくいった。メモった番号にかけ、若い女の声に興奮を抑えながら「パンツに赤いオリモノとか付きませんか」「生理が不順になっていませんか」と質問しながら、男は勃起していた。

男の悪事がバレたのは、エリの通報がきっかけだった。高校1年生の彼女は、「本部の総務ですが」と名乗ってきた電話の不快感を、1週間経ってもまだ忘れられずにいた。「あちこちの店舗のバイトさんから感染症が発見されている」と言われた恐怖。さすがに「パンツを脱いで、その下の部分を広げてなるべく奥まで撮影してください」との内容には不信感を抱いた。

最終的に撮影に応じたのは、「ほかの店舗のバイトさんも皆、検査してますから」の一言だった。指定されたアドレスに自分の恥ずかしい写真を送信した。友人のミナコとお茶をしたのはその数日後だ。ミナコは同系列のハンバーガーショップチェーンでバイトしている・感染症検査のことが気になっていたエリは、世間話の後、思い出したように話題を持ち出した。

「へ-、そんなことあるんだ」まるで他人事のようなミナコの反応に、慌てるユミ。ミナコのところにも電話かかってきたでしよ?他の店でも検査するって言ってたし」
「え-、そんな電話、かかってこないよ。っていうか、それってヤバくない?だまされてるって感じ」
エリはバイト先の店長に話し、店長が本部に確かめると「そんな検査はしていない。感染症などという話は初耳だ」との答えが返ってきた。すぐにエリは店長に付き添われ、警察に被害届を出した。
届けを受けた警視庁巣鴨署は、メールアドレスからあっという間に犯人を割り出した。西東京市在住のラーメン店主、岩波春樹(仮名)である。他人のアドレスを勝手に使用している疑いもあるため本人捜査を行ったが、5年前の手口を考え、今回も岩波の犯行であろうと断定された。

巣鴨署は「準強制わいせつ罪」を適用した(刑法第178条・準強制わいせつ及び準強姦人の心神喪失若しくは抗拒不能に乗じ、又は心神を喪失させ、若しくは抗拒不能にさせて、わいせつな行為をし、または姦淫した者は、前二条の例による)。医師が「治療」と称して患者にわいせつ行為をするなど、被害者を抵抗不能の状態にして行うわいせつ容疑である。取り調べを受けた岩波はこの罪状を突き付けられ、平身低頭して容疑を認めた。